No.16 夏は雨 |
自分が人に自慢できるものは少ないが、その中に「晴れ男」がある。
楽しみなイベントや旅に出かける時に雨で悩まされた思い出がほとんどない。
性格や技量とは関係ない運の部分なのだけど、
この晴れ男になるためには他の運がどれだけ犠牲にされてるんだろうと
時々そんなくだらないことを考えてみたりする。
けれど、晴れ男だからといって雨の日が嫌いなわけではない。
むしろ、夏の雨は結構好きかもしれない。
夏の雨は、心を落ち着かせてくれるうえに
匂いと音も記憶の中に刻んでくれるから。
晴れ男の記憶は雨の日のほうが鮮やかだ。
(2004.9.8)
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